胃カメラがどこよりもわかりやすい体験記〜突撃人間ドック 番外編〜

洞窟 人間ドック

胃カメラ飲んでますか?

いえ、今はどこの検査機関でも胃カメラでは上部消化管検査は行なっていないんですよ。
知ってましたか?

⒈胃カメラとは

胃カメラとは、1950年にオリンパス工学工業が開発したもので、挿入官の先に小さなカメラを取り付けて、そこで胃の内部写真を撮り、回収した後で写真を現像し、診断するための機器です。

対して、今胃などを検査するた目に使われているものは、内視鏡(ないしきよう)です。

⒉内視鏡とは

胃カメラが挿入官とカメラは別物だったのに対して、ガラスファイバーの先にレンズがついていて、このレンズを通してリアルタイムに映像として胃の内部を見たり記録したりできるものです。

当然、内視鏡の方が優れているので、今では胃カメラを使っているところは日本ではありません。

では、次に、私が受けた上部消化管内視鏡検査の体験を紹介します。
人間ドックの1検査として受けたのですが、検査を受けるまでのことは、ここに書いているので参照してください。一番笑える人間ドック体験 PartⅠ〜検便は大事編〜

 

⒊検査の実際

上部消化管検査(胃カメラ)

何度ドックを受けても、この胃カメラだけは、逃げて帰りたくなります。
廊下の待合の椅子で座って待っている間、90%以上の人が、

早く終わって欲しい!

どうか楽に終わりますように!

と祈るような気持ちで待っていると思います。
それほど、我慢を強いられる検査です。
いえ、でした。
初期の頃は、「バリウム」というまるで石膏を溶かしたような白いどろっとした重たい液体をコップ1杯飲まされて、レントゲン撮影でした。
それでは、病気を見つけにくい、ということで胃の中を直接カメラで撮影するという、胃カメラがごく最近まで主流でした。
それが、内視鏡になり、今の胃カメラのトレンドは、
アラ還レデイの突撃人間ドック PartⅠ〜検便は大事編〜
の中で、胃カメラ(内視鏡検査)の申し込みは、鼻からがベスト!という記事を書いていますので、こちらも読んでみてください。

さて、いよいよ検査室に呼ばれました。
ここで、内視鏡を胃に入れる前の準備があります。
検査機関のサイトでは、安心させるために良いところしか言わないので、ここでは、被験者としての体験として、良い所も悪い所も書きたいと思います。

検査室での準備

①胃の中をきれいにするために消泡剤を飲みます。
100ccほどの、透明っぽい少し甘い匂いのする液体。水より少し重め。
胃の中の泡を消して胃壁をきれいにするためだそうです。
紙コップに入れてあり、飲みにくくはないけど美味しくはないです。
カメラが入るのが口からでも鼻からでも飲みます。

②鼻からカメラの場合は、鼻の穴に局所血管収縮剤をスプレーされます。
これは無味無臭で一瞬で終わります。
鼻の血管を文字通り収縮させて、鼻血を予防するためです。

③次に、局所麻酔をします。
歯医者と同じ麻酔で、事前に歯の治療時の麻酔で気分が悪くなったことはないか聞かれます。
麻酔といっても注射ではなく、鼻からの場合は、鼻の穴にゼリー状の麻酔薬を流し込みます。
これはきちんと効くようにしばらく上を向いて我慢していなくてはならず、喉の方に少し流れたりして気持ち悪い感じでした。
出しても良いけど、鼻をかんではいけません。

④そしていよいよか、と思いきや、内視鏡を入れる鼻の穴を左右どちらにするか決める作業があります。

確かに、両方の穴に入れる必要はないよね。

入れる内視鏡の大きさの硬めのストローのような物を、鼻の穴の片方ずつに入れて、入りやすい方を選びます。
この時に痛みがある人は、口からの方に切り替えるかスタッフの方と相談です。

⑤本番!検査室での処置
では、名前を呼ばれ検査室へ入ります。
検査室は暗幕を張ったように薄暗く、緊張状態が走ります。
検査用ベッドに、左側を下にして寝るように言われます。

緊張しないで、リラックスしてくださいね。

とか言われますが、そんなの無理って感じです。(笑)

私が受けたところでは説明はありませんでしたが、極度に緊張される人や、抵抗感が強い人には、鎮痛剤(静脈麻酔)を勧められる機関があるようです。
鎮痛剤とはいえ一種の麻酔で眠ったような状態で受けられます。
しかし麻酔なので、点滴で行われ、終わった後も意識がぼんやりしているので数時間は車の運転等の集中が必要な活動はできません。

診察台に横になると、腕に血圧と脈拍を測る装置が付けられます。
そして、目の前にお医者さんがいて、モニター画面が映されます。
このモニターにカラーで内視鏡が写している自分の消化管が映されるというわけです。

では始めますよ。
力を抜いて、画面を見ててください。

と言われ、鼻に入れていたスティックと同じ側の穴に胃カメラが入れられます。
大きさは、うどんの太さくらいです。胃カメラ

うわー、きたー!いよいよだわー。

口からの胃カメラは、この最初の喉ろ通過するときの嘔吐反射が最も苦しいところです。
スタッフの人も、背中を撫でたり、「力を抜いて!」と声をかけたりし
てくれますが、どうしても「おえっ!」となるのは止められません。
検査をするドクターも迷惑そうな顔をしながら管を通しているのがわかるのですが、どうにもなりません。
こっちは苦しくて涙がぼろぼろ出ます。
口から胃まで到達するのに、時間にすれば数秒のことなのですが、1年で1番苦しい時間と言っても過言ではありません。

それに比べて、鼻カメラは鼻の奥から何かが降りていく違和感さえ我慢すれば、痛みや苦しさがほとんど無く段違いに楽です。
会話もできるので、検査しながらお医者さんも話しかけてこられたりします。

大丈夫ですか?痛かったら言ってくださいね。
前のモニターに映りますからね、見ててもらってていいですよ。今、食道を通ってますよ。

という感じ。
まあ、お医者さんにもよると思いますが、黙って仏頂ズラでされるよりはいいです。
でも、鼻から管が入っていると思うと話す気分にはならず、せいぜい「はい。」とかの返事くらいしかできませんでした。

鼻からの内視鏡は鼻の入り口はスムーズに入りました。
麻酔もしてるので痛みはありません。
喉に差し掛かった時、少し当たる感じがして、何かが喉の奥を通る気がして、つい、うえっとなりそうでしたが、口からのに比べたら嘔吐反射はほとんど無いと言ってもいいくらいです。

ただ、私も数年前鼻からの検査が始まってすぐの時、お医者さんもまだ慣れてなかったせいなのか、喉を通過する時、痛みがあり、終わってからも数日喉が痛かったことがあります。
多分、カメラが喉に傷をつけたのだと思います。
それで鼻カメラは嫌になり、翌年からまた胃カメラに戻った、という経緯があります。
だから、内視鏡検査がうまい病院とか検診センターはどこか、と私も聞かれたりしますが、担当する人は一人ではないし、若い方や慣れていないお医者さんが当たれば、先ほどの私のようなこともあり得るので、お医者さんが複数いる病院や検査機関の口コミはあまりあてにしないほうがいいと思います。

さて、話を喉通過後の様子に戻しますが、モニターを見ていたり、お医者さんが教えてくれたりで、胃に内視鏡が到達したことがわかります。
それまでは、なんとなく白っぽい所から、ピンクがオレンジ色に近いカラーの広い洞窟のようなはっきりした壁が見え、カメラがあちこち動いて胃壁の様子を見せてくれます。
ひだのような凹凸が見えます。
ところどころ、小さい赤い点のようなものが見えましたが、特に説明はありませんでした。
そのまま進むと、道が少し狭まり、十二指腸の方も見られます。

十二指腸の入り口ですよ。

ここまできたら、あとはスコープを戻していくだけです。
戻す時に、少し管が当たるので違和感を感じますが、挿入する時よりずっとスムーズです。

時間にして10〜15分でしょうか。
腕につけた血圧や心拍数をチェックする機械を外して検査終了です。
「気分は悪くないですか?」
と聞かれることもありますが、そういう方は経過を見るために休んで行くように言われると思います。
鼻に違和感は少しありますが、痛みはありません。
鼻をかむのもふんだんにおいてあるティッシュで自由にできますが、もしかしたら鼻血が出る方もいるかもしれませんから、強くはかまない方がいいようです。

以上が、胃カメラ内視鏡検査の一部始終です。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました!
人間ドックについては、記事内のリンクの他に、もう一つ記事を書いているので、よければ読んでやってください。一番笑える人間ドック体験PartⅡ〜当日までを3分割でハッピーな結果を!

コメント

  1. […] 怖いですね〜、恐ろしいですね〜。 そんな話をあれもこれも聞きたくないですよね! だから、事前に体調を整えていくことをお勧めします。 胃カメラがどこよりもわかりやすい体験記〜突撃人間ドック 番外編〜 […]

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